メモリアルフォトの走馬燈映像の上野です。
本日も提携いただいている葬儀社様の複数の会館でイベントが開催され、
生前遺影撮影会を担当させていただきました。
たくさんのお客様にご来館いただき、終日盛況で撮影会も盛り上がりました。
さて、遺影写真の作り方と題してのブログも9回目。
今回は親の遺影写真は子が作れ!という内容で、私の意見を少し書かせていただきます。
私も両親が健在ですが、母親が1年ほど前から認知症の症状が出て、少しずつ進行している状況です。
母親の面倒は妹がしてくれているのですが、日々戸惑うことばかり。
ついこの前まで元気に仕事も家のこともこなしていた母が、
それこそ「まさか」という思いです。
そうなって思うのは、母親が元気なうちに、もっといろいろなことを聞いておくべきだったし、
もっと写真もたくさん撮っておくべきだったということです。
なにせまだまだ、この元気な状態が続くと信じて疑わなかった家族、そしてきっと母も。
意味性認知症という症例も少ない珍しい認知症ということですが、
言葉と意味がわからなくなっていく、という特徴があるようです。
それもあって、話がどんどん通じなくなり、母も伝えたい気持ちを言葉にできなくなっていき、
コミュニケーションがとれなくなりつつあるのです。
正直、いまの状態では、とても今後の介護から死後の話まで、
話すことなど心情的にできません。
そうなんです。
いざ、介護や死に直面し切羽詰まってからでは、
本人を前に、その話を持ち出すことができないのです。
そうなると機会は、できるだけ早く、元気なうちに、葬儀の話をしても笑えるうちに、
実際に話しておくべきなのです。
「エンディングノート」が流行って、すでに何年も経ちました。
多くの高齢者が持っているようです。
公益財団法人 地方経済総合研究所 というところが、2017年5月に
『「終活」に関する意識調査』という報告書を出されています。
それによりますと、50歳以上の男女620人を対象に調査した結果、
エンディングノートを知っている、聞いたことがあると答えた方は77.5%。
なのに、その77.5%(481人)中で、エンディングノートをすでに作成していると答えた方は、
わずか3.7%ということです。
実際に書くのは手間がかかりそうですし、
何より自分の老後や死を真正面から見つめなければならない、
これが一番難しいのではないでしょうか。
これは自分が書くことを考えても、たしかにそう思います。
残る家族のことを考えると、準備が大切なのはわかっているのですが、
まだまだ自分は生きるつもりだし、今すぐ取り掛かるには気乗りがしない、など。
そして、いざ介護状態や、死に直面する場面で、もうエンディングノートに記す時間も余裕もなくなり、
そして迎える最期の時。
深い悲しみの中の家族は、なにも引き継ぎがなされていない状態で混乱するのです。
親が亡くなった時に困るのは子供世代です。
親の遺影写真原稿の在り処はもとより、誰に知らせるべきなのか、財産や負債は?
葬儀やお墓の希望はあったのか?などなど。
なにもわからないのです。
先程の調査結果からもわかるように、ほとんどの遺族は困ったと思います。
そしてこれからも、困る方は大勢出るでしょう。
でも親は、やらなければとわかっていても、自分で終活はしたくないのです。
ならば、親の終活は子がやるべきではないか、と思うのです。
親の遺影写真は子が撮り、親のエンディングノートは子が作るのです。
自分が困らないために。
終活支援、「子が準備する親の終活」セミナーも開催しています。
走馬燈映像にお気軽にご相談ください。