メモリアルフォトの走馬燈映像の上野です。
本日も複数の葬儀社様主催イベントでの生前遺影撮影会でした。
現在は地元岐阜県や愛知県の葬儀社様が開催されるイベントに、
生前遺影写真撮影会のコーナーとしてお任せいただくことが多いのですが、
今後は私どもが主催して、さらに地域の多くの方々に、そして全国の方々にも、
遺影写真のことを入り口として、終活の大切さ、それまでの人生をいかに生きるかを
一緒に考えていく時間を作っていけたらと考えています。
さて、遺影写真の作り方の8回目は、6回目のデジタルデータについてのお話の続きとなります。
最近は少しずつ、パソコンやデジカメ、スマートフォンに保存されたデジタル画像データで、
遺影写真の依頼をいただくことが増えていることと、
スマートフォンなどで家族や自分の写真を撮るときに、
遺影写真にも使えるちょっとした工夫もお伝えしました。
今回は、故人となられた家族のパソコンや携帯電話、スマートフォンに保存された、
デジタルデータについてのお話を少しさせていただきます。
遺影写真用の元写真にデジタルデータを使われることは今後も増えてくるでしょう。
亡くなられた方が70歳代以上の方なら、
その子供や孫の世代が持っているデジタルデータを使われる場合が多いと思います。
やはり現在の高齢者の方々には、デジタル環境を使いこなしてみえる方が少ないからでしょう。
しかし今後は、ほとんどの方が何らかのデジタル機器を使っていくでしょうから、
当然亡くなられた故人の持ち物のデジタル機器から、遺影写真の元写真を探すということも出てくるかもしれません。
そしてそのデジタル機器に家族がアクセスする際に、
パスワードがわからず、ログインできない
という問題が出てくるのです。
パソコンもスマートフォンも携帯電話も、ほとんどがログインすることではじめて、
その機器の中を見ることができます。
最近のスマートフォンではパスワードの代わりに指紋や顔などで認証するものもあります。
どちらにしても、そのセキュリティを突破しないことには、
故人のデジタル機器の中を見ることすらできないのです。
現在でも少しずつ、この問題は出ているようで、今後はもっと増えていくと思われます。
これは遺影写真用の写真が、という問題だけにとどまりません。
現在の暮らしの中で、パソコンやスマートフォンが多くの部分を担ってきているのです。
写真や動画などの思い出はもちろん、メールやSNSなどのコミュニケーション、
ネット銀行やネット証券などの金融部分まで、様々な内容がこの端末で行われているのです。
故人がどんなサービスを利用していて、どんな人達と接点があり、
どんなものにお金が関わっているのか、それらの多くは、
本人にしかわからないというものなのです。
こうした故人の残された、いわゆるデジタル遺品について、
家族がすべてを把握して対処するのは困難でしょう。
それでも重要なもの、たとえば思い出に関わるものやお金が絡むものは、
なんとか把握したいもの。
今後、その対策として有効なのは、やはり生前にその重要な部分だけでも、
自分が万一の時に家族が困らない対策を、自らが行っておくことでしょう。
自分でも把握しきれない、利用しているサービスなどの棚卸しを兼ねて、
デジタル機器やアプリ内のもの、インターネット上のもの含めて、
重要なものを一度リスト化することをおすすめします。
そしてそれぞれの内容やログインに関する情報などを紙ベースに出力しておき、
万一の際には家族が見て対処できるようにしておくこと。
さらには定期的に見直しをしていくこと(デジタルの世界は変化が早いため)。
これが何にも勝る対策かと思います。
AppleのiPhoneでは、10回以上連続でパスワードミスをすると、
端末のデータが初期化されたりする設定になっているものもあります。
場合によっては、故人の端末の中身がすべて消えてなくなってしまうことにもなりかねません。
このリスト化の対策をして、定期的に見直しを掛けていくことによって、
自分が万一の際に家族が困らずに済むほか、
家族にも知られたくない内容に、できるだけアクセスされてしまわないようにする対策にもなります。
是非一度、思い立った時が吉日です。すこし時間をとって、少しずつでいいので、はじめてみませんか?
故人が残したデジタル機器にアクセスできない場合には、絶対対処できる訳ではないですが、
そうした問題を専門的にサポートしているサービスもあります。
デジタル機器のアクセス対策、リスト化のご相談も、まずは走馬燈映像にお気軽にお声掛けください。